もっと生産効率を高めたい。
その思いをかなえるために、 文系出身でも挑戦できる環境があります。
飲食店で主にマネジメントを担当していたのですが、給与を含めて先々に不安を感じたため、知人に紹介された日本刃研に転職しました。大学の文系学部出身の私にとって、刃具製造は全くの畑違いで知識も技術もなかったので、入社してからは全てが勉強。機械の動かし方、製品加工の段取り、加工寸法のプログラムなどを、先輩からマンツーマンで教えていただきました。1カ月ほどでミゾ加工の初歩的な作業はできるようになったのですが、自分の力で納得できる成果を挙げられるまで、技術研鑽の日々が数年続きました。
現在は、私を含めて4人で構成されたチームの班長を務めています。ねじれなど複雑な加工の精度を高めるには、どのように作業をしたらいいのか。一人ひとりがそうした課題を持ち、考えた結果を実践できるように指導もしています。
ある時、海外のメーカーからかなり多くのロット数の発注が入りました。加工するのは複雑な形状のため、手作業で進めるしかない。多くの人と時間を割かなければならないことは明らかでした。しかし、なんとか少ない人数、短い時間で要望に応えられないかと考えた私は、仲間と一緒に手作業の工程を検証。ダイヤモンドホイールの耐久性をアップしたら連続加工ができ、機械化・自動化も可能であることが分かりました。生産機械メーカとも協働して改善した結果、3名で3日間かかっていた作業が、1名が2日間で終えられるようになりました。
刃具製造の現場は、まだ昔ながらの手作業が多く残っています。作業効率を高め、リードタイムを短縮するには、細分化されている工程をつなぎ、自動化を推進させることも解決策の一つです。もっと良くしたいという意識があれば、改善を目指してさまざまなチャレンジができる。それが日本刃研の特徴であり、やりがいを生む源だと思います。